たこわさ

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宇宙戦艦ヤマト2199 第23話「たった一人の戦争」感想

(以下ネタバレ)
遂にイスカンダル――そしてその双星たるガミラスを目前にしたヤマト。しかしその時、星をも砕く閃光がヤマトを襲う。それはデスラーの思惑により兵器へと転用された、ガミラス側の波動エネルギーだった――。
今までハッキリしてきませんでしたが、やはりガミラスも波動エネルギーを使用していたようで。ただ、ヤマトと違って兵器に転用したのはデスラーが初めてのようですが……。イスカンダルを信仰の対象とするガミラスだけに、イスカンダルよりもたらされた波動エネルギーは神聖視されていたのでしょうね。
となると、やはり解せないのがデスラーの行動。波動エネルギーの兵器転用というタブーを犯したばかりか、わざと味方側が不利になる方へ誘導しているとしか思えない判断を繰り返し、遂には自国の首都を壊滅せしめんと砲口を向ける……全てはスターシャの為、という言葉の真意やいかに?
一方、ヤマト側については、最早ブリッジクルー全員の総意で古代を単独行動に送り出すってそれはむしろ更迭なんじゃ? とか思ったり、相変わらずユルユルの軍隊だよなぁ、と最早感慨深ささえ感じてしまういつものノリでございましたが、それでも「敵の首都を防衛するために切り札である波動砲を使う」というシチュエーションは熱い展開であり思わず手に汗握りました。
「言葉ではなく行動で示す」とはよくいったもので、下手な停戦交渉をするよりも目に見える形でヤマトの総意を――自分達の目的は生き延びる事でありガミラスの攻略ではない――伝える事が出来たのではないでしょうか? もちろん、あれで全てのしがらみがなくなる訳ではないでしょうが、先ほどまで刃を交えていた相手の心を掴むには最善の一手だったに違いないな、と。
しかし、登場から一貫して「無能な側近」の典型として描かれてきたレドフが、ここに来て「ガミラス側の良心」とでもいうような立ち回りを見せてくれたのが印象的ですね。非常事態にあって誰よりも早く冷静に、市民への退避勧告を出したのもそうですし、帝国No.2という立場でありながら被差別民の少女・ヒルデを助けるなど、なにこのオジサマ超かっこいいんだけど。そもそも声もどこかのモビルスーツを生身で破壊するお髭の老紳士に似てて渋いし(ぉ*1
さて、ガミラス帝都でヤマトが「希望の光」を見せたその頃、森はデスラーのビックリドッキリメカもとい機動要塞に乗り合わせてしまったのをいい事に、波動コアに悪戯をして暴走させようと奮闘します……が、波動コアの制御室なんて大事なところに警備がいないってのはどうなっているんだw
やっぱり本作は細かいところにツッコミを入れていたらキリないよな、などと思って失笑混じりに観ていたらノランの漢らしすぎる最期に思わず敬礼! 一目惚れした相手の本名も聞かずに不器用に生きろと送り出し自らは死地にって……間違いなく古代よりノランの方がいい男だよ!(苦笑
その後も、ゼロがあんなに損害を受けるような爆風の中で森さんがどうしてほぼ無傷なのかふしぎふっしぎ〜な現象が起きたりしているのですが、まあ、やっぱり深くツッコんだら負けなんだろうなぁw

*1:ちなみに、レドフが無能に見えるのは帝国の他の首脳陣が皆武人なのに対して、レドフは文官である為にどうしても存在感を出せずにいたから、だと思われ。