……色々な気持ちが湧き上がってきますが、上手く言葉に出来ません。この方の漫画読みたさにチャンピオンを購読していた事のある漫画読みとしては。
私は「無敵看板娘」の頃からの読者でしたが、同作の連載終了後も独自の世界観を持った純正ファンタジー「PUNISHER」や自身の空手経験を活かした「ハンザスカイ」など意欲作を描き続け、最新の連載作「あまねあたためる」では新境地のギャグを切り開いて一定以上の評価を得ている様子に「きっとこれからも面白い作品を世に出してくれるのだろうな」と期待していただけに……残念でなりません。
Twitterではほんの二日前まで元気な様子を見せていたのに、何故? という疑問はつきませんが、惜しみつつ静かに見送るのが死者への最低限の礼儀でしょうから、野次馬根性から下手な推測をめぐらすような事はせず、今はただ故人のご冥福をお祈りする事とします。
余談
直接佐渡川氏の事だと前置きこそしていませんが、恐らくは氏の急逝を悼んだであろう椎名高志先生のTwitterでの以下のお言葉が胸に染みました。
ひきこもって執筆し続けて、久しぶりに人と会ってパーッと楽しかった直後って不安定になってヤバいんだよな・・。活字が唯一のマスメディアだった頃は作家がタレントに近い扱いで、生活のギャップが大きかったのが当時の作家に自殺が多かった原因ではないかと睨んでる。
あと執筆には大量の脳内麻薬物質を使うんで、その反動や枯渇はかなりヤバい。楽しい漫画描いてた人が、直前まで普通にツイートしてたのに・・ってのは他人事ではないし、周囲の心痛も大きいだろう。
面識のある方ではなかったのだけど、かなりヘコむ。もう起きてしまったことなので、どうかご本人は安らかに休んでいただきたい。ご冥福をお祈りします。
あとね、この業界、頑張り過ぎちゃって壊れる人がちょくちょくいる。その人たちには「大丈夫、他人がどう思おうと、体の方が大事だから気にすんな」って言いたい。作品を楽しんでもらうためそこまで頑張ったことがすでにすごい。
単行本を買う以外に、漫画読みが漫画家先生達にして上げられる事は何かないのだろうか……。