たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

進撃の巨人 第7話「小さな刃」感想

原作は連載を読んだり読まなかったり。原作の内容には触れないor触れる時は前もって明記するスタンス。
(以下ネタバレ)
アルミンの口よりエレンの死を伝えられたミカサは、嘆くでもなく逆に嗚咽を上げるばかりのアルミンを叱咤する。そして恐怖に震える同期の兵士達を不器用ながらも炊きつけ、生き延びるために一人先行し巨人に立ち向かっていく。――だが、幼馴染のアルミンには分かってしまった、ミカサは冷静どころか動き続ける事で必死に自分を保とうとしているのだと。そして、彼の懸念通り冷静さを欠きガスを使いきってしまったミカサの元に巨人が……。
エレンを失った絶望のあまり、死地へと踏み込んでしまったミカサ。彼女の肉体は鋼のように強靭ですが、その心は実は危うく脆いのですね。鉱物で例えるならば、鉄よりも硬いが衝撃には脆い水晶のような存在といったところでしょうか。
ガス欠になり巨人に立ち向かう機動力を失ったミカサは、目の前に迫る巨人という名の死を受け入れつつありましたが、その心とは裏腹に、肉体は生き延びようと動き続けます。そんな自分自身の行動を自問自答しつつも、彼女がたきつけた事によって命を失うであろう仲間達へと思いを馳せ、彼女はようやく命の、生き延びたものの責任を自覚します。
エレンは激情を体現したような存在でしたが、ミカサは命ある者――力を持つ者の持つ責任を体現する存在なのかもしれません。そしてアルミンは「考える」という事、つまり理性を体現する存在、と言えるかもしれません。感情と力と理性、まさしく三位一体ですが、エレンが欠けてしまってどうなることやら。
結果的にミカサの危機を救った事になった奇行種の存在も気がかりです。あの右ストレートは世界を狙えるかも知れん(?)。