たこわさ

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第6話「俺の妹が家に彼氏をつれてくるわけがない」感想

原作既読。アニメ前期視聴済み。
(以下ネタバレ)
コミケで偶然出くわした桐乃の知り合い・御鏡は高校生ながら美咲社長に別ブランドのデザイナーを任される超イケメンでありなおかつオタクであるという、桐乃の彼氏としては申し分ないスペックの男だった。黒猫やあやせの微妙な反応から、御鏡が桐乃の彼氏ではないかと疑い始める京介。そんな中、いつものメンバーでコミケの打ち上げが行われるが、玄関先で京介がキスの件を黒猫に問いただしている所に居合わせてしまった様子の桐乃は終始不機嫌で、突然「私、御鏡さんと付き合ってるから」と告白し打ち上げを台無しにしてしまう。そして遂に、桐乃が御鏡を家に連れてきて――。
桐乃回だと思った? 残念! 黒猫回でした!! これで勝つる!!(※まだ六話です)
さて、第二期になって京介のシスコン振りが正直気持ち悪い、と感じた方も多い事と思われますが、今回は桐乃も兄に負けない位のブラコンであることが明らかにされましたね。京介はなんで桐乃があんな態度を取ったのか最後まで分からなかったようですが、御鏡の「桐乃さんは、お兄さんに気付いて欲しかったんですよね」の一言や、桐乃の「自分は地味子や黒いのとイチャ付いてるくせに!」という言葉から、傍目には桐乃の嫉妬が原因だった、という事は丸わかりですよね。……いやいや、似たもの兄妹です。
ただ、桐乃の場合京介への依存心が思ったよりも強い様子で。それを端的に表すのが、黒猫からの京介への二回目の「好きよ」という告白。以前は、

好きよ。貴方の妹が、貴方の事を好きなくらいには

だったのが、今回は、

好きよ、貴方の妹が、貴方の事を好きな気持ちに負けないくらい

と変わっているところ。一回目の「好きよ」の時点で黒猫が京介にフォーリンラブ状態だったのは既に周知の事ですが、そうなると黒猫から見た場合、桐乃の京介への「好き」は恋愛感情並み、という事になり、そして今回「負けないくらい」となった理由は恐らく二つ。一つは鈍い京介に分かりやすく伝えるため、もう一つは、京介の恋人になりたいという事は、桐乃から京介を奪う事と同義だ、と分かっている上で京介が好き、という意味を込めたからでしょうね。
もっとも、京介としては桐乃が自分のことを(兄妹の壁を越える勢いで)好きだなんてちっとも思ってはいないので、黒猫の言葉をトキメキ以上に戸惑いを持って受けとめてしまったのでしょうが。
桐乃が京介と黒猫の会話をどこから聞いていたのかは不明ですが、まあどこから聞いていたにせよ、散々「俺はシスコンだ!」とか「お前がいないと寂しくて死ぬ」とか言ってきた兄貴が、自宅前で自分の友達とイチャついていたので思わず子供っぽい八つ当たりをしてしまったのでしょうね。
そんな歪な三角関係のあおりをくってしまった沙織の気持ちを思うと、桐乃に対して怒りが沸々と湧いてくるのを止められないんですがw まあ、沙織本人は晒すのが恥ずかしいはずの素顔を見せてまで京介の背中を押してくれたので、怒る以前にサークル崩壊の危機という彼女が二度と経験したくない事態を避けたい、と思う気持ちの方が上なんでしょうが。
さて、桐乃が偽彼氏として御鏡を連れて来た事で、京介もまた子供っぽい八つ当たりをしてしまい、桐乃にその場から追い出されてしまいましたが、彼には沙織の真摯な願い叶える責任があるわけで、思いとどまりました。そして、桐乃が彼氏を連れて来たというショックにキャラ崩壊を遂げている父親の姿を見て、いつもの自分を思い出したようです。――そう、何の能力も無いけれども、必死さだけは他の誰にも負けない、高坂京介という凡人ヒーローを。
そこからの京介はもう、恥も外聞もなく土下座・謝罪・本音! の三種の神器で畳み掛けます(笑)。凡人だから、何の武器も持たないからこそ全力でぶつかる彼の姿勢は御鏡の心を動かしたようで、さりげなく素直になれない桐乃の本音を代弁してあげるなどサポートしてくれます。本当に御鏡はいい奴なんですよね……変態だけど(ぉ
アニメでの彼の出番がこれで終わりじゃないことを祈ります(笑)
京介はまだ桐乃の気持ちがさっぱり分かっていないけれども、泣きじゃくって理不尽な我侭をぶつけてくる妹相手に優しく頭をなでました。兄として、そうするのが一番だと思ったからでしょう。とりあえず、桐乃の偽彼氏騒動は終わりを告げました。荒ぶる親父の始末をどうつけたのかも気になりますがw
――そして次の日、京介は黒猫に呼び出されていつの日かの校舎裏に向かいます。黒猫がそわそわと待ちわびる光景がまるで焼き写しのようですが、あの日と決定的に違う事が二つ。黒猫が彼女にしては珍しい私服であること、そして京介はあの日のように鬱屈とした状態ではない事。
桐乃と仲直りした事、コミケの打ち上げをやり直す事など取り止めの無い事を話しながら、黒猫が意を決して京介に伝えた言葉は――。

私と、付き合ってください

アニメ史上、こんなに可愛らしい告白があっただろうか?(いや、ない!)ラノベでは一種の鬼門とされる主人公への特定キャラクターからのはっきりとした告白展開キタ――(゚∀゚)――!! という感じ。
惜しむらくは、前回の感想でも散々描きましたが、カットされてしまった京介と黒猫のフラグの数々。今回も京介が黒猫にアクセサリーを買ってあげるシーンが無くなってたしー。じわじわじわと、京介と黒猫の心の距離が近づいていく描写があったからこそ、告白シーンのドキドキ感が引き立っていたんですが、まあ黒猫が死ぬほど可愛かったからまあいいや(ぉ
カットされたと言えば、あやせ様による手錠プレイの件も後半カットされている気が……。京介の「殺さないで!」がカットされて無いのは良かったけれども、あやせが京介を本当はどう思っているのかが示唆されるシーンだっただけに、これはあやせENDも無くなったか? と邪推してしまいますが*1

*1:その論法で言うと原作から一番エピソードをカットされている黒猫ENDの可能性の方が低い事になってしまい私大発狂なんですがw