たこわさ

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宇宙戦艦ヤマト2199 第3話「木星圏脱出」感想

実は原作アニメはうろ覚えだったり。
(以下ネタバレ)
月軌道を抜けたヤマトは波動エンジンによりもたらされた人類未踏技術・ワープ航法に挑むが、未知の障害物の存在により木星圏でワープアウトしてしまう。そんな彼らの前に、ガミラスの浮遊大陸が姿を現す。敵艦の攻撃を退けたヤマトは敵基地を破壊する為、もう一つの波動エンジンの産物である艦首波動砲を試射するが……。
ヤマトの代名詞ともいえる「ワープ航法」と「波動砲」の二つが登場し、旧作からのファンならずとも思わず興奮してしまう展開だったのではないでしょうか。
光の速さでも辿り着けない外宇宙への旅を実現するワープ航法と、小惑星レベルの物体を完膚なきまでに破壊してしまう超絶兵器・波動砲。心ときめくと同時に、宇宙の法則さえ乱しかねない超技術に対し、沖田艦長が喜びよりも畏れの感情を示したところに、ヤマトという作品本来の魅力が体現されているのかもしれません。
沖田艦長の「我々の目的は敵の殲滅ではない」という言葉、そして一方的な侵略者でありながら地球人と同じように家族に対する親愛や個人的な感情を持っていることが明かされたガミラスの姿には、本作が勧善懲悪な娯楽作品ではないことが如実に表れており、物語に深みをもたらしてくれます。
さて、前回から何かとイスカンダルとの繋がりを示唆されている森雪ですが、彼女の表情を追っていくと地球・ガミラスに続く第三の視点、イスカンダル側から見た物語の姿が浮き彫りになってきます。まだ仮定ではありますが、彼女がイスカンダルの関係者だとすれば、自分達が地球人を救うためにもたらした波動コアと技術が兵器に転用される事に複雑な気持ちを隠せないでしょうし、実際にその産物である波動砲の破壊力を目の当たりにして恐怖さえ感じた事でしょう。波動砲のトリガーを引いた古代の様子をそっと伺う姿から、その複雑な心中が察せられるような気がします。
肝心の古代は、やはり波動砲の強すぎる破壊力に複雑な表情をみせていましたが、そういった賢明さが第一話での無断で最新鋭戦闘機で出撃するなんていう銃殺刑もののバカ行為と矛盾しているような気がして、ちょっと違和感が残ったりw

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