たこわさ

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はたらく魔王様! 第1話「魔王、笹塚に立つ」感想

原作未読。
(以下ネタバレ)
全く期待しないで観ましたが、これがえらく面白い。
「勇者に倒され異世界に逃れた魔王が世知辛い世間の風にもまれながら再起を目指す」という設定の面白さだけに頼らず、演出や話運びでもきちんと笑いを取りに来ているところが好感触。
特に序盤、日本語を話せない魔王たちが自分達の言語であれやこれやリアクションしている辺りは、古典的な「作中で意味のある言葉を一切話さない」系の演出にも似た微妙な笑いが。「カツ・ドゥン」の件でお茶吹きましたわ。
また、魔王様に生活能力がなくて側近が苦労する話かと思いきや、魔王様は実に優秀で通りがかりの女性に自然に傘を貸すようなイケメンでバイト先の後輩(?)の巨乳ロリに惚れられているというイケメン振り(だがバイトだ)。フライヤーの故障に対処するために残り少ない魔力を使おうとするとか、傍から見ると本末転倒ながらも本人はいたって真剣でしかも自分のことだけじゃなく店全体のことを考えた結果だというところが「真剣な笑い」を誘ってやみませんな。
しかし、こんな「いいひと」が何で魔王だったんだろう? という疑問はありますね。「魔王」というのは一面的な見方で実際には善良な王だったのかも。
さて、偶然傘を貸した女性がなんと魔王を追って異世界にやってきた勇者だった、という運命的な展開で引きましたが……作品コンセプトを見る限り勇者もまた魔王と同じような立場になってしまうようですね。つーか、普通だと勇者が魔王に惚れてしまって複雑な心境になる展開ですが。見た目からしてツンデレだし、勇者。

はたらく魔王さま! (電撃文庫)

はたらく魔王さま! (電撃文庫)