たこわさ

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琴浦さん #9「まわりにはみんなが」感想

原作未読。
(以下ネタバレ)
急激な能力の復活、そして通り魔の記憶というショッキングな映像を読み取った影響で倒れてしまった琴浦さん。幸い後遺症的なものはなかったものの、森谷との不用意な会話から、学校では「琴浦が通り魔の正体を知っているが怖がって警察に通報していない」という無責任な噂が流れてしまい……。
噂が広まった件については、真鍋も言ったように森谷を責めるのはお門違いというか、全く意味が無いんですよね。本当の原因は、琴浦さんとESP研の面々が琴浦さんの能力を全面的に肯定してしまったという、「ぬるま湯」の構造が生み出したとも言え。もちろん、その環境は善意から成り立っているものだし、今までの琴浦さんの人生からしてみれば信じられないくらいの楽園なんだろうけど、やっぱり琴浦さんも友人達も、彼女の能力について真正面から向き合う必要があったんだろうなぁ、と。つまりは、琴浦さんの味方ではない大多数の人間――「社会」というシステムの中で琴浦さんがどうすれば上手く生きていけるのか、という事について。
琴浦・母が真鍋の(恐らくは意図的であろう)エロス攻勢の魔の手から思わず娘を救い出してしまった事とかも、結局は彼女の中に僅かばかり残った母性が刺激された結果でしかなく、本当の意味で親子として向き合えるようになるにはまだまだ障害が多すぎるわけで。
そんな中、琴浦さんの為に独り通り魔事件と向き合っていた森谷がまさかの状況に……。部長が琴浦さんの能力を事件解決に使いたがっている節がある描写とか、刑事さんが部長を見たときの反応とか鑑みるに、森谷を救う為に琴浦さんが自分能力と向き合って事態の打開を図る、という展開になるんでしょうね。森谷が見事な生贄の羊っぽくてちょっと嫌な感じではありますが……。

不覚にも高級ホテルのディナーにはしゃぐ部長が可愛く見えてしまったぞ!