軽々しく使うべき言葉ではない、と分かっているがあえて言おう。「神回」だったと! 神過ぎて見終わったあとにBlu-rayポチったよ!!
(以下ネタバレ)
未来からの使者
β世界線まで辿り着いた岡部の元に、未来からの使者――鈴羽がやって来た。「第三次世界大戦を止める為に一緒に来て」と。
それに対する岡部の答え「断る」が重い。紅莉栖を犠牲にしてまで辿り着いたβ世界線、それを捨て去る事は出来ない、と。
そんな岡部に鈴羽は語る。「もしそれに必要な条件が、牧瀬紅莉栖を助ける事だと言ったら?」と。自分の受けたミッションは唯一アトラクタフィールドの影響を受けない世界線、「シュタインズゲート」を目指すことだと。
――今までのオカリンの「設定」ではなく、具体的な目的として作品タイトルが使われたことで、もう鳥肌状態ですわ!!
まゆしぃは天使なんかじゃない
しかし、それでも踏ん切りのつかない岡部を後押ししたのは、まゆり。
岡部の言動から、「紅莉栖」という女性が岡部にとってとても大切な人――おそらく自分よりも――だという事を察してなお、オカリンの背中を押したまゆり。
大好きなオカリンにとっての「1番」は自分じゃないんだと知って、今にも泣き出しそうなところをグッと我慢してオカリンを諭すその姿は、決して「天使」なんかじゃなくて、オカリンの事をとてもとても大切に思っている一人の優しい女の子のもので……。「まだだ、まだ踏ん張れ俺の涙腺!」という気持ちで観ておりました。
紅莉栖を救う為に過去へ!
さて、まゆり(とついでにダル)に背中を押されて過去へと向かった岡部。過去の自分達と遭遇しないように行動するさまは、第1話を見返した後だとまた格段に面白くなり。
そしてそんな中、偶然紅莉栖と遭遇し、第1話で紅莉栖が言っていた「深刻そうな顔をした岡部」の正体が明らかになった訳ですが……この時の岡部の気持ちを考えると、もう、もう!! 失ってしまったはずの愛する女性がそこにいて、でも彼女は自分の事をまだ知らなくて、そして彼女を救うという目的の為には下手に彼女と関わる事も出来なくて……。
そんな複雑な気持ちを抱えたまま、「紅莉栖が死ぬ予定」の場所を張り込む岡部の前に、遂に姿を現す紅莉栖。そして彼女に少し遅れてやってきた人物は――。
紅莉栖の父親はやはりドクター中鉢でしたか……。以前、紅莉栖の口から語られたように、この父娘は同じ「研究者」という道を選んでしまったが為に確執が生まれてしまっていた訳ですが、それにしても、あからさまに父親を慕い「認めてもらいたい」オーラ全開な娘に対してあの振る舞いって……。中鉢さんマジ屑親。
そんな中鉢の暴力から紅莉栖を救うべく飛び出した岡部。「紅莉栖を守るんだ!」と奮戦する彼に待っていた結末は――不幸な偶然が重なり、自ら愛する紅莉栖を刺殺してしまうという最悪のものでした。
怖いよ、私、死にたくない……死にたくないよ……死に――
失敗した失敗した失敗した失敗――
思わず↑を思い出してしまうくらいの絶望感。「現在」に戻った岡部はすっかり「壊れて」しまいました。
そしてここでようやく明かされる、第三次世界大戦の原因。それは、中鉢が紅莉栖から奪っていったタイムマシン開発に関する論文でした。その論文が元で、世界中でタイムマシン開発競争が過熱し、やがて大戦が――。それを防ぐ為に、再度過去へ跳ぼうと呼びかける鈴羽に対する岡部の答えは――
無理だよ
――バカ言うな、俺が何回! 何十回失敗したと思っている!
まゆりを救う為、いくつもの世界線を漂流してきた岡部。そんな彼が辿り着いたのは、「まゆりを救う為には紅莉栖を犠牲にしなくてはならない」という残酷な答えでした。彼の足掻きをあざ笑うかのように、時間は、世界は残酷に出来ている。
もう、疲れた――
今までにないくらいに心が折れてしまった岡部。それに対してまゆりが――ぶった!! まゆしぃが、まゆしぃがぶった!!
オカリンは絶対に諦める人じゃない!
今度は涙をこらえずに岡部を諭すまゆり。それに鼓舞されるように立ち直りかけた岡部に更なる心強い応援――未来の自分からのムービーメールの存在が明らかに。
15年の執念、そして
15年後の岡部の口から語られる様々な「真実」。
ただただ紅莉栖を救う為だけにタイムマシン開発を続けた執念を「なかったこと」には出来なかったため、1度紅莉栖を救うことに失敗する必要があったこと。
紅莉栖を救う為には、過去の自分が目撃した「血溜まりの中に倒れ付す牧瀬紅莉栖」という事実を変えてはいけないということ。「最初の自分」を騙す必要があるということ。
そして、目指すべき世界線を「シュタインズゲート」と名付けた理由は――
『特に、意味は無い』
現在と未来、二人の岡部の台詞が完璧にハモった瞬間、原作ゲーム主題歌「スカイクラッドの観測者」が流れるって何その神演出! もう、ここからずっと鳥肌でしたわ! そして
俺は狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真! 世界を騙すなど、造作もない!
鳳凰院凶真、復活! 鳳凰院凶真、復活!!
あれだけウザかったオカリンの厨ニ言動がこんなにも頼もしく感じる日が来ようとは。
最終回もこのテンションで突っ走ってくれー!!
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*1:あの時、まゆりだけは気付いていたようですが。