たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

「Angel Beats!」総括以外の何か

色んな方が既に秀逸な総括をされているので、激しく今更なんですが、色々とムラムラするので書いてみた。
(以下、ネタバレ)
私のスタンスとしては、最終回の感想を読んでもらえれば分かるとおり、「非常に残念な結果になったなぁ」という所でした。ただじゃあ、それでも全く見るべきところが無かったかと言えばそういう訳でもなく、楽しめた部分も多々ありました。
色々な方(名無し含む)の総括を呼んでいると、全否定的なものも結構多く、まあ大概が納得できる内容だったのですが、反面、最終回のショックのあまりなのか、事実誤認したままだったり誤解釈じゃないか、と思われる意見も散見されたので、あえて擁護の立場をとっていくつか思い当たった所を書いていきたいと思います。

あっさり成仏?

戦線の面々があっさり成仏してしまった事に違和感を感じた方も多かった事でしょう。
私も最初は物凄く違和感を感じたのですが、思い返してみるとそれほど不自然な展開ではなかったんですよね。
実は戦線の面々が成仏できた理由って、野球話の時に日向が明示してくれてるんですよ。フライを捕ったら成仏する、という構図から「生前なし得なかった事を遂げたら成仏」みたいに思い込んでしまうかもしれませんが、それ以前に日向はSSSの活動を通じて「十分に満たされた青春」を得ていたんですよね。
ただ、成仏する機会を逸していただけで。
そこのところは、ひさ子が代弁したんですが……あっさりしすぎててみんなショックの方がでかかったんだろうな、と。

日向のユイへの告白はニセモノだったのか?

目にした感想の中で結構多かったのが、「日向のユイへの告白は彼女を成仏させるためだけの方便」みたいなものでした。
確かに、日向とユイの絡みはかなり少なかったので、いまいち彼らの関係性が薄っぺらいものになってしまった感はあります。それは脚本の麻枝氏も自覚されているようです*1
ただね、個人的にはユイが行ってしまった後の日向の表情でもう十分彼の気持ちは表れているんじゃないか、と思うわけですよ。
「やんよ!」も、世間ではギャグと捉えている人が多いみたいなんですが、もし日向が音無みたいに上辺だけの気持ちでユイを成仏させようと考えていたならば、もっと気障ったらしい言い回しをしていたはず。「なんというか、マブダチなんだ……」とか恥ずかしげも無く発言する奴ですよ?
そんな奴があんな暑苦しくて言葉も選ばないストレートな気持ちをぶちまけたのが「やんよ!」という言葉に表れていると思うんですけどね……。
しかも、上記のように日向ってもういつでも成仏できるはずなんですよ。そこを加味すると、日向ってスゲー奴だな、となると思うんですが。
というか、EDでの絡みとか声優さん達の発言でカップリングは既に公式なわけですがね。まあ、そこは直接的に本編とは関係ないのでしょうがないかもしれませんがー。

ゆりって悪い奴?

ゆりっぺ派として強調しておきたいのが、「ゆりが奏のことを『天使じゃない』と確信したのは二回目のオペレーショントルネードの後である」という所。疑いを持ったのでさえ、クライスト(HN)が天使のPCをハッキングして、「天使も自分で能力を開発している」という事が判明した所からな訳で。
ここの描写を見落として「ゆりって奏が天使じゃないって分かってて攻撃してたんだろ? 最悪」とか「天使ちゃんマジ可哀相」とか批判している連中は猛省せよ、と言いたい。
後は、自分はとても成仏できそうにないのに、おそらく岩沢の一件があったからなんでしょうが、常に戦線の皆が「報われる」方法を模索していた節があるところを読み取っている方があんまりいなくて、ゆりって本当に不幸だな、と思ったり。
まあ、最終的には「自分のことよりも皆が満足して去っていく方が大事」という気持ちが彼女を成仏に導いた訳ですが……。

最高じゃないけど楽しめた。それがAB

やはり全体的に舌足らずだったところが残念だったAB。とは言え、「行間」を読めば、多分私も見落としている色々な要素が詰まっているんですよね。
私も第一話を見直して、今更ながら結構数伏線があったんだな、と気付いたり*2
最終回への不満は変わらないけど、視聴者の感想も含めてそれなりに楽しませていただきました。ありがとう!

*1:http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-5416.html

*2:てか、第一話見てたら戦線メンバーの紹介シーンのBGMが「一番の宝物」のインスト版で不覚にも聴き入った。