たこわさ

アニメやゲーム、映画・本などのレビュー・感想・情報を中心にお送りする雑多ブログ。

リトルバスターズ!エクスタシー 感想その1

とりあえず追加分以外クリアしました。主に睡眠時間を削って。
……あれ、おかしいな。目からゴボウが。
(以下、本編の重大なネタバレを含みます)
とりあえず、無印の方はノータッチ、「世界の秘密」に関してはそれとなくネタバレ済み、という状態でのプレイでしたが、かなり楽しめました。
以下、各キャラ(ルート)毎の感想と考察(順不同)。

クド

なんというか、クドかわいいよクド(動物的な意味で)な訳ですが、結局の所クドが抱えていた問題が明示されないまま終わってしまってちょっと消化不良でした。ノーマルエンドは、途中思いっきりファンタジーなシーン(理樹が空間を越えてアレを手渡すシーンとか)があって呆気にとられたり。まあ、そこは「世界の秘密」を知った後にすっきりした問題ではあるわけですが。
結局、クドの抱えていた一番の後悔の正体は、「見送りに行かないまま、母親がロケットの打ち上げ失敗で死んでしまった」という理解でOKなのかな? 少なくとも修学旅行の前には事が起こっていて、見送りに行かない事を選んだクドの元には、全てが終わった後に、焼け焦げた母親の認識票と乗っていたロケットの破片がもたらされた……?
ここら辺は後ほど考察サイトでも巡ってすっきりさせようかと思います。

小毬

所々で「世界の秘密」が匂わされつつも、「世界の秘密」とは関係なく話が進む独立性の高いシナリオ、と言ったのが第一印象。まあ、その実Refrainではこのシナリオが一つの重要なファクターにもなっている訳ですが。
いきなりのヤンデレモードに少々引きつつも、お話としては非常に好みの部類に入りました。小次郎さんはいいキャラでした。
しかし、恭介の台詞じゃないですが「小毬はいい娘だな」と。

葉留佳

立ち絵とイベント画で別人じゃのう、とか思った訳ですが、まあそれは置いといて。
非常識な言動に、作中の他のキャラ同様に振り回されっぱなしの感がありましたが、シナリオ中でその非常識さの原因が明かされた時には、好感度がググンと上昇いたしましたわ。基本的に私は「普段は底抜けに明るいムードメーカーだけど幼少期に悲惨な目にあっている」、というキャラクターが好きらしく。
と言う事で、葉留佳シナリオはかなり好きだったんですが、佳奈多の行動原理にいまいち矛盾(葉留佳の命を守るためにあえて苛め抜いていた筈なのに、葉留佳が自ら命を絶ってしまうほどに追い込んでしまった所とか)を感じたり、結局誹謗中傷のビラを撒いたのは誰だったのかとか、最後まで謎が残った部分もありましたね。
ちなみに、このシナリオについての考察をいくつか読んだんですが、葉留佳と佳奈多が「父親違いの双子」というのは、三枝の家が自分達の都合よく事を運ぶために捏造した嘘、と言う事に気が付いてない人が意外と多くて、そういった意味では最後の方は舌足らずに終わったシナリオかも、とも思い。
あ、ちなみにどこかの感想で見かけた「イベント画のエプロン姿最高!」には激しく同意であります。

美魚

隠れ腐女子・不思議ちゃん・書痴、と私の好きな要素が三拍子揃っていて、キャラクター的にはかなり好きな部類に入りました。
シナリオは、もろに「世界の秘密」を知っていないと混乱するものでしたが、ネタ的には好きなジャンルだったり。勝手に命名するならば「ドッペルゲンガーもの」とでも称しましょうか。
美鳥の小悪魔的役回りがいい味出してましたね。

来ヶ谷

一人だけ苗字なのは本人(?)の意志を尊重して、ではなく名前で書くと何だか誰だかよく分からなかっただけ。
キャラクター的には非常に良いのですが、肝心のシナリオが消化不良というか何というか。来ヶ谷自身の掘り下げも少ないし、シナリオ自体も舞台設定は良いのですが、歯車の狂い方が甘いと言うか何というか。
ちなみに、来ヶ谷シナリオをプレイしていて日渡早紀「アクマくん」の一編を思い出してしまいました、と言っても誰にも通じないんだろうなぁ(謎

とにかく最初から最後まで鈴かわいいよ鈴状態でございました。理樹とのコンビっ振りも微笑ましいし。ヒロインというよりは「もう一人の主人公」的な立ち位置も素敵でした。

恭介

まあ、何というか、このゲームのメインヒロインは恭介だよな、とか腐な感想を持ってしまった訳ですがー!
とりあえずグリーンリバーライト(隠語)様の素敵なボイスも相まって、近年まれに見る名二枚目半キャラクターになってましたね。
Refrain終盤の彼の魂の慟哭には、不覚にも目から塩水が(´Д⊂ヽ

真人

ああもう真人かわいいよ真人。
愛すべき筋肉馬鹿。真人が居なければリトルバスターズと言う物語が成立しない、と言い切ってしまえるほど存在感をもったキャラクターだと思いました。
筋肉♪ 筋肉♪

謙吾

リトルバスターズで一番大人だった謙吾。でもその彼が一番「世界」が続く事を願っていた、というのはなんというか、悲しいことですね。2週目以降の壊れっぷりの裏にはそんな思いがあったのか、知った時にはもう。゚(゚´Д`゚)゚。
ところで、謙吾関係のお話に欠かせないのが「古式 みゆき」の存在な訳ですが、結局は本編で彼女との関係が明示される事がなかったため、ファンの間では「現実世界では古式は既に故人」説が有力なようですね。
確かに、小毬ルートで墓参りする謙吾らしき人影が登場したり、鈴と恋人同士になった場合のトゥルーエンドでは、現実世界の謙吾はリトルバスターズジャンパーをまだ作っていなかった=古式を救出した後の頭のねじの外れた謙吾は現実世界にはいなかった、という図式があったり、それを裏付ける伏線は各所に転がっていますね。
私的には、謙吾が古式の姿を見て動揺したのは、現実世界における大きな心残りの一人がそれだったから、という事で生存説を推したいところですが。
はっ! 気が付けば謙吾に対するコメントが一番長いw

Refrainまでの総合感想

さて、最初に結論を言ってしまうと、私的には本作は「KEYの最高傑作」と感じられました。
Kanonの時はご都合主義的な「奇跡」に、AIRの時は「世界観的にはハッピーエンドだが個々人はハッピーエンドではない」終りに、CLANNADの時は「結局渚以外のヒロインはおまけか!」と言う所に、それぞれ不満が残った訳ですが、今回は各ルートが「Refrain」に行き着くための布石としてある程度割り切ってあり、それがRefrainエンディング(一週目)、「未来は無限に広がっている」という特定のキャラクターとのハッピーエンドではない終わり方を導いていて、そこにゲーム的都合(キャラ萌えへの配慮)とシナリオ的都合(何らかの答えを提示しなくてはいけない)との見事な融合を見た気がします。
ま、当然の事ながら私は鈴との恋人エンドがトゥルーエンドだと思(ry

ところで、私的には本作のテーマは「ある日、簡単に失われてしまう日常」と「絶望の淵からでも人は立ち上がり生きていかなくてはならない」というものだと認識しました。そのため、最初はトゥルーエンドのようなハッピーエンドを全く想像していなくって、リトルバスターズの面々が理樹と鈴に意志を託して消えていく辺りでマジ泣き(注:筆者は三十路です)しちゃいましたわ、ホンマ。
人によっては、最後がハッピーエンドなので「じゃあ今までの絶望はなんなんだ!」と思うかもしれませんが、あえてハッピーエンドを選択してくれたシナリオ担当には、素直に拍手を贈りたいと思います。

以上、クリア直後でまったく頭の中がまとまらないまま書きましたが、まあ生の感想のサンプルとして認識いただければ幸いでございます。