たこわさ

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Fate/stay night 第16話「約束された勝利の剣」

前回よりはいいけど、安定しませんね、出来が。
(以下ネタバレ)

やはりバーサーカー戦を二週に分けてしまったのは失敗だったんじゃぁ、と感じますね。ただでさえ作画・演出で脱力モノなのに、テンションまで下がってしまいましたがな。
で、相変わらず平然と突っ立ってるセイバーが「止めなさいマスター!」とか、凛が握りつぶされそうとしているのに長考してる士郎とか、キミたち緊張感無さ過ぎ、という感じ。
前回も書いたけど、セイバーはもっと「ダメージから回復中」みたいな描写をすれば緊迫感も出るのにねぇ。士郎の長考も、もっと「一瞬で煩悶」感を出せればよかったのですが……。
今週の山場、カリバーン投影の辺りはまあアレはアレでいいかな、と。「理想の果て」並みの超演出*1を期待していたんですが、ちょっと地味でしたね。
しかしまあ、一撃で七度もバーサーカーを殺してしまう、何て件は、あそこだけ見ると全く持って「主人公補正」にしか見えませんわな。もちろん、ちゃんと理由も明示されているんですが(後述)。
一点気になったのは、凛が「十把一絡げ」を「じゅっぱ」と言っていた所。原作でもルビが「じゅっぱ」になっていて、誤植なんだろうな、と思っていたんですが、むしろ意図的に間違えているという事なんでしょうか? まさかアニメのスタッフが本来の読みを知らないなんて事は……ないですよね、流石に。
次回は、UBWルートの話とオリジナルを織り交ぜた展開になりそうですね。ここで桜を使ってくるか、なるほど! という感じ。……あれ、タイガーさんの出番は?

以下、原作ネタバレ含む小考察

そういえば、この辺りのシーンについて、原作を一通りクリアした後に、「士郎が投影したカリバーンでバーサーカーを7度も殺せるなら、アーチャーはそれ以上に殺せてたんじゃ?」とか疑問に思った事がありました。
が、よく考えてみると、カリバーンを投影したのは士郎だけれども、それを振るったのは実質的にはセイバーなんですよね。つまり、「本来の持ち主が振るった=その全能力を全発揮した」のではないかと。事実、士郎は投影したはいいものの、カリバーン本来の性能を引き出せませんでしたから。それは「バーサーカーを上回る武器を創り出したのに、俺には折角の剣を使いこなす事が出来ない(うろ覚え)」という台詞でも表されていましたね。
作中、金ぴかの人が「宝具の全性能を引き出せるわけではない」みたいな説明があったかと思いますが、アーチャーの固有結界も同様の性質なんでしょうね。つまり、強力な宝具をコピーして無尽蔵に使用できるけれども、全ての宝具についてその真の性能を引き出せるわけではない、と。
で、干将・莫耶とかカラドボルグII、ロー・アイアスなんかは、恐らく修行の末に使いこなせるようになった物なんでしょう。――使いこなした、というよりはカスタマイズした、の方が有っている気もしますが。

更に追記

「一度に七度滅ぼす」というのは、何も剣の威力だけではなく、カリバーンの逸話の一つである「敵を一撃で倒す」魔力を表しているのかもしれないなぁ、と。

*1:半分は誉め言葉だが、もう半分は誉め言葉とは限らない